以前の記事でもコマ撮り用に作ったフェルト人形を紹介しましたが、今回はもう少し詳しくメイキングを書いてみたいと思います。
フェルト人形は作り慣れていませんので、手の作り方や羊毛の刺し方など、Uchu Peopleさんの配信を見て勉強しながら作りました。途中、ちょくちょくUchu Peopleさんの話が出てきます。
気になる方は、こちらもチェック!↓
過去にUchu Peopleさんについて紹介した記事
WA!CA ドラッグストア薬王堂CM
当真一茂さんの作品「PAMON」
材料
コルクの塊
コルクコースター
カネライトフォーム
アルミ線
造花用の針金
ウレタンスポンジ
鉛板
Gクリアー
クイック5(エポキシ系接着剤)
設計図をかく
さて今回作るのはコマコマ隊の隊員、たいじんさん人形です。
まずはイラストを元に設計図を書き起こし、原寸大にプリントします。
さらに、コアと芯の入り方を書き込んだものがこちら。
胸と胴はアニメする時に触る部分なので、ここは固くしておくとアニメがしやすいです。これをコアと言います。
コアをつくる
今回はコルクでコアを作ります。アニメするときに、針がついた突き出しを刺して固定するためです。
コアにはカネライトフォーム(スタイロフォーム)や、バルサ材を使っても良いです。
樹脂や粘土を使うという選択肢もありますが、人形が重くなってしまい、アニメするとき固定に苦労することがあります。なのでできるだけ人形は軽く仕上げるよう意識しています。
コアを作っていきます。
コアを書き込んだ設計図を切り抜き、コルクの塊に貼り付け、大きさをマジックで写しとります。
あとは線に沿って、カッターでサクサク削ります。
カッターの切れ味が悪いとコルクがボロボロこぼれてしまうので、作業前に新しい刃に替えるとよいです。
大まかな形ができました。
ヤスリで形を整えて、表面を滑らかにします。もう少し削ろうかな?などと迷ったら、設計図に当てて比べて見ます。
頭はカネライトフォームで作りました。
動かす部分の芯をつくる
手脚、首、胴の芯になるアルミ線を切ります。
今回は太さ1.2mmと1.6mmのアルミ線を使いました。胴体はしっかりさせたいので1.6、腕はしなやかに曲げたいので1.2にしました。
アルミ線の太さは人形の大きさや素材、動きによって様々で、これが正解!というのはありません。なんとなく体の中心に向かって太く、末端にいくほど細くなる、と意識しています。
設計図に沿ったぴったりの長さにしてしまうと後で足りなくなったとき修正できないので、長めに切ります。
手指の芯は造花用の針金を使っています。(ユザワヤに売ってました)
手の作り方は、Uchu Peopleさんの配信を参考に作りました。とても詳しく紹介されていますので、興味のある方はぜひご覧になってみてください。
足は鉛の板(0.5mm厚)で作りました。鉛板は、アニメする時に足をピンで固定する際、ストッパーの役目を果たしてくれます。穴が開けやすい厚みは0.5mm〜1mmくらいでしょうか。
足が重くなるので、人形の安定が良くなるという利点もあります。
鉛板と芯は、ハンダ付けなどでガッチリ固定すると壊れにくいのですが、今回はハンダ付けができないアルミ線を使っているので、クイック5で固定することにしました。
コアにはピンバイスで穴を開け、アルミ線を刺す準備をしておきます。
お腹はウレタンでかさ増し
胴体のコアとアルミ線をクイック5で接着します。サイズは設計図に準じます。
お腹の部分は、腰を曲げたときしなやかに曲がってほしいので、ウレタンスポンジを入れました。普通の食器洗い用のスポンジです。
お腹の部分まで羊毛フェルトを詰めてしまうと、アニメしてるとき触って凹んでしまったり、逆に刺し固めすぎて固く曲がりにくくなったりと、アニメする上で不都合があります。
なので弾力があり、凹んでも元の形に戻ってくれるウレタンを使うのです。
UchuPeopleさんの配信では、手芸用のポリエステルわたを使うとおっしゃっていました。フェルトが刺しやすく相性のいい素材です。
どちらでも自分に合った方を選んでみてください。
ピンをさす場所にコルクを貼る
口や眉毛パーツをピンで刺して固定したいので、頭のコアにも仕込みが必要です。
無垢のコルクで作ってもいいのかもしれませんが、コルクは値段が高いので、
カネライトフォームで作った顔の表面にだけコルク板を貼りました。100均のコルクコースターがちょうど良かったです。
芯完成!でもまだ接着しない
芯ができました。(左腕はもう羊毛の作業に入ってますが)
胴と首には芯を刺して接着しましたが、まだ全部は接着しません。
今回の人形は細い部分や色分けがあるので、最初に全部組み上げてしまうと、フェルトを刺していく作業がやりづらくなるからです。
コルク部分は、もし表皮の羊毛が透けても目立たないようにアクリル絵具で色を塗りました。
剥がれ防止のため、絵の具には木工用ボンドを混ぜています。
次回は、羊毛フェルトで形を作っていきます。