人形アニメーション作家の当真 一茂(とうま かずしげ)さんの作品を紹介します。
作品コメント
パモンとは、頭の毛を自在に操り、胸毛でコミュニケーションをとる、摩訶不思議な生き物である。この物語は、パモンの何気ない一日を覗いたものである。
感想
まずキャラクターデザインがいいですよね。不思議な髪型にくわえて全員胸毛があるっていうふしぎかわいい。ふしかわ。フェルトのやわらかな質感と色使いがストーリーの雰囲気ともマッチしてると思います。
髪型を変えたり、突然(?)みんなで踊り出したり、見てる僕らとっては意味不明に見えるパモンですが、彼らにとっては当たり前の日常なんでしょう。セリフも説明もまったくないのが逆に想像をかきたてられるというか、異文化をそのまま見せられてる感じがして好きです。何よりパモンたちが楽しそうですよね。ぱるぴーの!
メイキング
作者の当真くんにどんな風に作ったのか解説していただきました。
人形はどうやって作っていますか?
「表面は羊毛フェルトです。手芸店で普通に販売されているものを使用しています。
骨組みはアルミ製の針金を使用しています。体の軸や足は太めに、腕は細めのものなど、太さを使いわけています!指先はフラワーアレンジ用の細い鉄製の物を使用しています。
ヒューズ(鉛線)は一度試したのですが、柔らかすぎるのと、すぐに折れてしまうことから、アルミ製の針金にたどり着きました!ちなみにパモンを含めた今まで作った人形は、撮影中に中折れしたことがまだありません。」
ヒューズは柔らかいのでコマ撮りの人形にもよく使われる素材ですが、折れやすいのが欠点です。撮影中にメンテナンスが必要になるので、個人でやる場合折れにくいアルミ線のほうが効率がよかったりするんですね。
舞台セットはどうやって作っていますか?
「セットはスタイロを削りだしたものに、紙粘土を張り、プードルファーと呼ばれるファー素材の布を張っています。木の葉っぱに当たる部分はにはキラキラひかる繊維が入っているフェルトを使用しています。」
人形の固定はどうやっているの?
「人形は基本的には、虫ピンで足をさして止めています。どうしても立たないときは突き出しで支えて、バレ消しをしています。突き出しで支える際には消しやすいように、支えている人形と同じ色のフェルトを人形の支えに巻き付けます。ケバケバしているところに金属の棒が接地していると、消しづらいので。」
突き出しの棒を後処理で消すために人形と同じフェルトを巻きつけるアイデアはいいですね。キーイングで抜くために青色の紙を貼ることがありますが、あえて同じ素材をつけることで目立たなくできるんですね。
サイトでは設定画や写真が多数見れます。
ギャラリー
サイトなど
当真さんのサイトには他にもかわいい作品がありますのでご覧あれ。
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