コマ撮るヒトビト 2019年5月17日

スタジオビンゴ インタビュー1/2

コマ撮りアニメーションを作るいろんな人にインタビューをするコーナー“コマ撮るヒトビト”。今回は工房見学の取材でもお邪魔したスタジオビンゴさんです。

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スタジオビンゴはアニメ作家の土田ひろゆきさんが立ち上げたコマ撮り制作会社。「おかあさんといっしょ」「英語であそぼ」などNHKの番組をはじめ様々なコマ撮り作品をつくっています。キャラクターデザインもされており、どれもとってもかわいいです!

ショーリール

座談会的に話しました。

実はコマコマ隊員のたいがくんが去年からビンゴの社員として働いています。聞き手は阿部さんと泰人で、合計5人で座談会的に話しました。コマ撮りのきっかけから今までのことをビンゴのメンバー3人それぞれに聞いてますので、ロングインタビューです!
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写真左から土田ひろゆき、武田浩平、ながしまたいが(撮影 阿部靖子)

土田 ひろゆき


スタジオビンゴ代表取締役

アニメーション・ディレクター/ストップモーション・アニメーター
キャラクターデザイナー/イラストレーター/造形美術

1977年生まれ。

2000年 東京学芸大学 初等教育教員養成過程 美術選修卒業

武田 浩平


アニメーション・ディレクター/ストップモーション・アニメーター
3DCGモデラー/造形美術

2015年 東京藝術大学大学院 映像研究科アニメーション専攻修了

ながしま たいが


ストップモーション・アニメーター / 造形美術
1991年生まれ。
2015年 武蔵野美術大学 映像学科卒業

コマ撮りのきっかけ「自分の絵を立体にしてみよう」

泰人:まず土田さんの経歴から聞いていいですか。

土田:学校は東京学芸大学で、小学校教員の美術養成課程に通ってました。教育大でしたが、当時は美大のように専門的な内容にも力を入れていて、グラフィックデザインを勉強していました。最初はイラストレーターを目指していたんですけど、友達が僕の絵を見て「これを立体にしてみたらどう?」って言ってきて、立体にしてみたら、自分の心の中で「これが動いたらどうかな?」って気持ちになって。それがコマ撮りをしたきっかけかな。周りにコマ撮りやってる人はいなかったし、参考になるような本も当時は少ない時代だったから、本当に見よう見まねで始めてみました。それで卒業制作に『MUTATE』っという作品を作ったんですね。この作品をつくったことでいろんな方とのご縁ができて、そして、ユーリー・ノルシュテイン大賞の第一回優秀賞をいただきました。ユーリ・ノルシュテインさんには、「(当時の応募作品群の中では)ユーモアがあって面白い」っておっしゃっていただいて、この道を進んでいいんだ、と背中を押してもらった気がしました。

ラピュタアニメーションフェスティバル
ユーリ・ノルシュテイン大賞

優秀賞とった時にはすでに就職してて、スクエア(現スクエアエニクス)のファイナルファンタジー10のチームに入って、テクスチャを一生懸命作ってた。その頃に受賞して「コマ撮りアニメの仕事を個人的にやらない?」って知り合いから相談されて。スクエアって、いろんな意味で良い会社なので「綺麗な言い方ではないんだけど、給与が上がったり、褒賞金をいただいてしまったら、もう辞めることができないかもしれない。まだ入社して1年しか経っていなくて、チャレンジするなら、失うものが少ない今しかない」と思って、会社と相談して辞めさせてもらいました。それでフリーランスになってコマ撮りの仕事をして、半年後くらいに片山雅博さん(*)に日本アニメーション協会(*)を紹介してもらいました。

*片山雅博
アニメーション作家。日本アニメーション協会前事務局長。広島国際アニメーションフェスティバル実行委員。多摩美術大学教授。2011年に肺炎のため逝去。

*アニメーション協会
日本アニメーション協会(JAA)。日本のアニメーション創造に携わるクリエーターの団体。若手クリエーターの人材育成を目的とするワークショップや上映会「イントゥ・アニメーション」などを開催している。
公式サイト

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アニメーション協会のつながり

土田:日本アニメーション協会に入れてもらってコマ撮りの錚々たる人たちと知り合うことになった。保田さん(保田 克史)のロボットパルタとか色んな方の現場でお手伝いさせてもらって。その中で、こぐまあつこさん(*)とのお仕事が自分としては転機になったと思う。ゲームの「太鼓の達人」をクレイアニメにするというもので、1話3分のアニメーションを27本つくるという企画。こぐまさん、石田卓也さん、キムラヒデキさん、僕の4人がそれぞれの話をまかされて、自分の担当回は演出コンテを描いて、美術もアニメートも全部やるというかたちで。厳密に言うと、造形にはプロジェクト全体のアシスタントの方がひとりいて、その方に手伝ってもらいながら美術を3週間で仕上げ、アニメーション撮影も自分で3週間でするっていうローテーションだったのね。誰かが美術を作ってる間は他の人が別室で撮影してるみたいな。ガラス板の上で半立体のアニメだったんだけど、そういうアニメートをするの初めてで最初は要領も全然わからなくて。やってく中でだんだんと勝手が分かってきた。それが26歳くらいかな。

*保田 克史
立体アニメーション作家。NHKプチプチアニメの『ロボットパルタ』など。日本アニメーション協会会員。サイト

*こぐまあつこ
アニメーション作家。日本アニメーション協会会員。サイト

*『クレイアニメ 太鼓の達人』
ゲーム『太鼓の達人』のキャラクターたちを主人公に作られたクレイアニメ。キッズステーションにて放送された。公式サイト、メイキングページ
美術&アニメーター:こぐまあつこ、石田卓也、キムラヒデキ、土田ひろゆき

映画『こまねこ』のアシスタントに

土田:太鼓の達人のプロジェクトの時に、こぐまさんから「今度ドワーフが『こまねこ』(*)の長編映画でアシスタントを探してるって。私はつっちーなんかはいいと思うんだよね」て言われて、応募したら採用していただいて。それで峰岸裕和さん(*)のアシスタントになったんだけど、『こまねこ』の現場ではコマ撮りアニメーションをつくるためのいろんなノウハウが学びましたね。今まで片手で数えられる人数で制作することが多かった自分にとっては、連日大勢の人が集い、ひとつの作品を作っていく工程をはじめて見せてもらったのが「こまねこ」の現場でした。

*『こまねこ』
ドワーフ制作の短編・長編映画。2003年に短編作品「はじめのいっぽ」がつくられ、その後2006年に長編映画「こま撮りえいが こまねこ」2009年「こまねこのクリスマス~迷子になったプレゼント~」公開。
サイト

*峰岸裕和
ストップモーション・アニメーター
NHKキャラクター「どーもくん」シリーズ、「こまねこ」シリーズ、「まくまくん」シリーズなど、合田経郎とコンビを組んだ作品多数。40年以上にわたり第一線で活躍する世界的にも評価されるトップアニメーター。

土田:『こまねこ』の後も「どーもくん」(TVシリーズ)の制作に参加させていただいたので、ドワーフ作品の現場で働かせてもらいました。峰岸さん、大向とき子さん、 野原三奈さん、この3人のアニメーターが真剣にやっている姿を毎日見られたという経験が言葉にし難い自分だけの財産になったと思う。今も仕事をしている時に「あの時に峰岸さんはこんなふうにやっていた」とか思い出し参考にしてる。あの時教えてもらったものが自分の中の基準みたいになってる。それが一番良かったんじゃないかな。あと、『こまねこ』、『どーもくん』の監督である合田さんが今でもちょこちょこ気にかけてくれていて、自分がツイッターで情報を発信するとリツイートしてくれたり、そういうさりげない優しさが合田さんらしいな。

再びフリーランスへ

土田:「どーもくん」(TVシリーズ)の制作が終わり、ひと段落したので「ドワーフで学んだことを活かして、フリーランスとしてまたチャレンジしたい!」という思いが出てきて、ドワーフの方々と話し合ってドワーフを離れました。 ドワーフで3年間アニメーター・アシスタントをやってたんだけど、その間にフリーランスとしてきてたお仕事を全部断っていたから、いざフリーランスに戻ったときにまったく仕事が無くなってたのね。しばらくは仕事がなくて精神的に辛かった。実家で飼っている愛犬を母に撮影してもらって、それを編集してYouTube にあげてた(笑)。やることがないから気晴らしというか「何か自分でやった」と思うための心の保険みたいな感じだったと思う。それを何個もあげてたら12個目ぐらいに作った動画が突然ヒットして、YouTubeの広告収入が入るようになったりして。そこからコマ撮りをYouTubeにアップして広告収入をつけようって考えたの。

自主制作から仕事へ

土田:その時に作ったのがLEGO ANIMALSというシリーズ。

土田:つくったきっかけがあって、『こまねこ』の時に出会った阿彦 岳さん(*)とその頃よく飲んだりしていたのね。そこで岳さんが「こんなの作ったよ」ってレゴで作った動物を見せてくれたの。

*阿彦 岳(あびこ がく)
造形作家、アニメーション用パッペット人形作家。こまねこやどーもくんなど作品多数。

それを見た時に僕から「これをアニメにしたらどうですかね」って話して。岳さんの家に作業部屋があるから、夜9時にお邪魔して一晩で1つのコマ撮りを撮影して朝の5時ぐらいにこっそり帰るっていうのをしてた。そうやって作ったアニメを YouTube にあげてたら、それを今度はイントゥアニメーション(JAAが開催する上映会)に出してみようってなって。それをたまたま見てくれたテレビ番組のプロデューサーがいて、そこからNHKの番組「えいごであそぼ」の中の歌をやらせてもらえることになった。その時の歌が『ビンゴ』という歌だったの。

一同: おおー!

土田:ビンゴの会社の名前はそこから来ていて、その仕事が自分が独り立ちするきっかけになったから、その仕事をくれた人への感謝を忘れないという意味もあって。あとビンゴっていうのは「当たり!」って感じがするから。ただ、しばらくは屋号としての「スタジオビンゴ」で活動していて、正式に会社にしたのは36歳のときかな。

阿部:ドワーフを出てから2~3年の間にぎゅっと詰まってる感じですね。

土田:そうだね。仕事がなかった頃は時間にするとたぶん長くないんだけど、辛くてどん底の気持ちだったからすごく長く感じてたね。でもLEGO ANIMALSがきっかけでNHKの仕事をやらせてもらえて、その仕事を見てくださる人も結構居てそこから「みんなのうた」とかCMとか色々やらせてもらえるようになっていまに繋がってるね。

チームでコマ撮りをつくるということ

泰人:会社にしようと思ったきっかけは何でしたか?

土田:理由はいくつかあって。その頃はいつも仕事を一緒にやってくれる仲間がいたんだけど、ある時にその人たちがいろんな理由で仕事に来られないってことが起きたんですよ。「仲間のスタッフにもそれぞれの生活があって、必ず一緒に仕事ができるわけじゃないんだ」ってなった時に「自分に都合の良いときだけ来てもらうのではなく、常に一緒にやっていく仲間を探して、より良い制作環境を作んなきゃいけない」って思ったんだよね。それが、会社という形で一緒にやる仲間を探そうと思ったのがきっかけの1つ。

もう1つのきっかけが、“土田ひろゆき”って名前で作品を発表すると「一人で作っているんですか」って聞かれることがあるんだよね。それは「一人で作るのは大変だろうな」と思って聞いてくれているんだけど、中にはその逆で「一人でこれを作れるなら簡単だ」と思われちゃうかもしれない。スタジオビンゴという集団の名前で発表した方が、コマ撮りの大変さの見え方がこじれないんじゃないかなと思って。それにコマ撮りアニメーションのお仕事は一人じゃなくて多くの人に関わってもらって完成するものだから集団名として発表する方が関わってくれた人も嬉しいんじゃないかなと思って。

もっと後に、業界の先輩から聞いて気にするようになった理由もあるんだけど。もし自分が50歳とか60歳になった時に、仕事に関わる人たちが自分より若くなる。そういうときに大抵の人は歳の離れた人とやりたがらない。そのことを踏まえて「土田ひろゆきです」って個人の名前でやるより「スタジオビンゴ」という名前で仕事を受ける方が総合的に良いんじゃないかって。圧倒的な作家性や技術があれば、そんなのは跳ね除けていけると思うけど。
僕としては、関わる人たちが一緒になって幸せになれる、何かを作れる場所を作るということが今の目標だから。組織が成長していく中で仲間も成長していけたらいいって考えで実践してる。

武田浩平君のコマ撮りのきっかけ

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泰人:武田君が最初にコマ撮りを作ったのはいつですか?

武田:僕は高校時代にボランティア活動をやっていたこともあり、地域メディアに携わることがしたくて大学は情報系の学科に進みました。社会学からデザイン、アートなど幅広く学べるところでした。その中の授業で映像制作を学ぶ機会があったんですね。カメラを手に取ったら表現が楽しくなって。それで美術の授業も取り始めたらどんどんはまっていって、作りながらいろんな表現を探っていたらコマ撮りを見つけて、すごいしっくりきたんです。それで卒業制作でコマ撮りアニメーションを初めて作りました。大学では専門的にアニメーションを学ぶ環境がなくて、ほぼ独学で作りました。

泰人:土田さんと境遇が似てますね。

武田:そうですね。その時の作品は人形アニメでセットも人形も作って。13分くらい。

阿部:大作ですね!

武田:13分くらい撮れるんじゃないかって(笑)そのとき本当に独学だったから、基準も何もなくて。初めてだから出来た感じですね。

東京藝術大学大学院からビンゴへ

武田:卒業間近で自分の好きなものを見つけられたから、もうちょっと先に進みたいなって。ゼミの先生が藝大のアニメーション専攻をすすめてくれて藝大の院に行きました。

武田さんの修了制作『Helleborus Niger』

Helleborus Niger(武田 浩平 / Kohei TAKEDA) from GEIDAI ANIMATION on Vimeo.

武田:ビンゴと繋がった最初のきっかけは垣内由加利さん(*)です。藝大の院で「Present For You」(*)の上映会があって、その時に垣内さんがアニメートの実演をしてくださいました。色々と聞きたいことがあったので声をかけさせてもらって、そしたら垣内さんがビンゴに紹介してくださって、一度見学をさせてもらえることになって。それが4年前くらいです。

*垣内 由加利(かきうち ゆかり)
コマ撮りアニメーター。「Present For You」にメインアニメーターとして参加。他に「ディズニー/マイ・リトル・ドールのオープニングムービー」「オイコス TVCM コバラちゃん登場篇」「ワクワクこまちゃん」など多数。

*Present For You
オダギリジョー主演。実写シーンとパペットアニメーションのシーンが組み合わされた独特な世界観の映画。2015年製作。映画.com記事(残念ながらメディア化はされていないようです)

土田:垣内さんから「飲み会で静かにしてるんだけど、じーっと話を聞いてる武田くんっていうのがいてさ、ビンゴとあうと思うんだよなー」とか言われて(笑)そのときビンゴで自主制作をやろうとしてたから、そのバイトとして入ってもらったの。そのあとに正社員に。

阿部:武田さんの学生時代の作品を見ると、その透明感とか人形のちょっと憂を帯びた感じとか。あと目とかなのかな、すごくリアルな人間の感じがあるなって。

武田:いままではアナログの良さを考えてたんですが、今度は3Dプリンタとかデジタルでそれをどうやって殺さないように引き継げるかっていうのを考えているところです。

阿部:難しいですよね。綺麗にやりすぎるとすぐにCGみたいになっちゃうんで。でもスタッフにデジタルに強い人がいてくれるって心強いですね。将来的にはディレクター志望ですか?

武田:そうですね。徐々に広げていけたらなと。

ながしまたいが君のコマ撮りのきっかけ

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たいが:最初にコマ撮りを作ったのは中学生のときです。そのころ3DCGに興味があったので自分でアニメとか作ってみようかなって思ったんです。そのときに、ふと『ナイトメアビフォアクリスマス』のことを思い出したんです。子供の頃からすごい好きな映画だったんですけど「あれってどうやって撮っているんだろう。あの頃フルCGとかないよな?」って疑問に思って。それで調べたらコマ撮りっていう手法があるって知って。さらにネットでオカダシゲルさんのサイト『パペットbox』を見つけて、そのサイトで1から学んで自分でコマ撮りを作りました。

高校のときは将来のこととかあまり考えずにぼんやり美大に行こうと思ってたので美術予備校に通ってました。そこでクレイアニメを作ったら予備校内の優秀賞をもらえて、講師陣にもすごい褒められて「これを続けていきなさい」と言われて。それで「僕は美大に行ってこれをやろう」って決めて武蔵美に行きました。

YouTubeでアードマンとかライカ作品のメイキングをひたすら見てたので、まずはアーマチュアを作ろうって思ってました。それで大学入って独学で金属加工をやり始めました。ボール盤とか道具も1から買ったりして、道具だけで15万くらいかかりました。ようやくアーマチュアを作れるようになって、そこからパペット作って。卒業制作もパペットアニメを作りました。卒業制作『月のかえる』

フリーランスからビンゴへ

映像系に行こうと思って就活してたんですが失敗してしまって、コマ撮りとは関係ない仕事で京都の方で就職しました。残業とかはなかったので、仕事から帰ってきて自主制作するっていう生活を2年くらいしました。そこから泰人さんに誘われて東京でフリーランスになって、泰人さんの現場やいろいろなコマ撮り現場にお邪魔させてもらって。1年半くらい経った頃に、土田さんから電話をもらって「ビンゴで働いてみないか」って言われまして。それでバイト期間を3ヶ月くらいやって、去年11月に正式に社員に。だからまだ入って4ヶ月くらいしか経ってないですけど。

泰人:土田さんがたいがくんを誘った経緯を聞いてもいいですか?

土田:たいがくんとは、泰人くんのお仕事の現場で知り合いました。それ以前にSNSを通じて、たいがくんの存在は知っていたのですが直接会ったのは、泰人くんの現場です。たいがくんは、SNS上でコマ撮りのおもしろいことしている人、という印象を持っていたので、いつか一緒にお仕事をしてみたい、という気持ちがありました。昨年、ビンゴのスタッフがひとり辞めてしまったので、そのときに、たいがくんのことを思い出して誘ってみました。
ビンゴに今までなかった新しい風が吹いた気がします。ビンゴとして今開発中のタンクは、たいがくんがいてこその企画ですし、浩平や自分にはなかった得意分野があるのでとても頼もしいです。

武田:こないだの現場で2班に別れて両方モーションカメラを使う現場があったんですけど、僕と土田さんが片方を担当して、もう1つのモーションを大賀さんにやってもらいました。がっつり専門的なこともやってもらってます。

大賀:前々から自分でモーションの勉強をしていたのと、そのときは単純なモーション(カメラワーク)だったので、やれました。いろいろと勉強になることばっかりですね。いまはタンクを作らせてもらったり、いろいろとチャレンジさせてもらって、ほんといい環境ですね。

インスタグラムの活動

泰人:最近ではインスタグラムやツイッターで短い作品を多く発表されてますよね。

大賀:ビンゴのアピールのために外に作品を出していこうって。やっぱり活動しないと見てもらえない部分があるので。

武田:素材とか表現とか新しいことをやる場でもあって。でも、ただ実験だけにならないように気をつけてます。基本的には一人一人がディレクションして自由にやらしてもらってるんですけど、見る人がちゃんと楽しめるのかを3人で話し合ってます。ビンゴの活性化だけじゃなくて、単純にコマ撮りで面白いものを見てもらいたいし、コマ撮りを少しでも盛り上げたいとも思ってます。

『Screw’s Diving!』(制作 武田浩平)

『Mochi-tsuki game!』(制作 ながしまたいが)

スタッフに活躍してほしい

阿部:3年くらい前にビンゴさんと一緒にお仕事させてもらった時に感じたんですけど、とにかく優秀で、みんながアイデアを出して話し合あえる環境だなっていうのを感じました。土田さんも私とかスタッフを助けてくださるし、むしろ土田さんから「これどうやろっか?」て聞いてくれることもあるし。そうやって自然にコミュニケーション取れてるのがいいなって思ってました。

土田:褒めてもらいましたね(笑)そういうのを理想として心がけているところですね。不安な時は相談して、いいなと思ったアイデアは採用して。自分たちでやってるっていうイメージは持ってる。一方的に指示だけ出されると、言われた側はやらされてるだけでつまんなくなるんじゃないかなって思うし。インスタなどで個々が自主制作を作る活動は、時間があれば自分で何か作るぞっていう会社でいたいなと。今後もこの考え方はみんなに理解してもらいたいし、そういうのが苦じゃない人とやりたい。自分からやるぞっていう貪欲な人に来てもらえるとお互い刺激になるじゃないかなと思ってる。

今は自分が表に立っているかもしれないけど、その内に浩平やたいが君がバリバリ表に出ることだってありえるし、そうなってほしい。理想は、メンバーが3人いたら3人がそれぞれが外から協力してくれるスタッフを呼んで、社内でいくつもチームができるとか。人がたくさん集まって賑やかなごちゃごちゃした感じが日常的になったら楽しいなって、そういうのを目標にしているかな。

つづく

メンバーそれぞれに活躍してほしいという土田さんの考えもいいなと思いますし、その環境でちゃんとスキルアップし作品を発表していく2人も素敵ですね。
インタビュー後編へつづきます。

リンク

スタジオビンゴのサイト
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インスタグラム

スタジオビンゴさんの工房の記事はこちら。
工房見学〜スタジオビンゴ編〜


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「コマ撮り大好きコマドリスト」を名乗って活動中。
コマ撮り映像作家、CM監督、アニメーター。本人が監督するだけでなく、他の監督の企画にコマ撮りアドバイザーとして参加することも。

マネージメントはCM制作会社キラメキ。お仕事の依頼はこちらまで
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日記サイト【無重力とザクロドクロ】
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