撮影方法の専門用語を面白楽しく教えてくれるシューターズダイナー。エピソード5の今回は「アスペクト比と構図」です。構図について知っておくと自分の作品のクオリティをぐっとあげれますよ!!
episode 5 【アスペクト比 & 構図】
内容の覚書と勝手な補足
・アスペクトレシオ(アスペクト比、画面の縦と横の比率のこと)
・1:2.35(シネマスコープと呼ばれる画面比率。映画でよく見る形。横に長いワイドスクリーン)
・1:1.33(スタンダードサイズ、かつて映画やアナログ放送テレビの標準。4:3とも呼ぶ、SDサイズ)
・1:1.85(アメリカンビスタ)
・1:1.66(ヨーロピアンビスタ)
・16:9(現在のデジタル放送テレビの標準の形、HDと呼ばれる)
・アナモルフィックレンズ(SDサイズのフィルムに横長の風景をいれるために左右を圧縮して撮影できるレンズ。余談だけど、これで撮影すると光やモアレが左右に伸びた映像になってかっこよろしい)
・構図(画面内の物のレイアウト。構図によって、観客にどこを見せたいか視線誘導したり、役者の心理描写を強調することもできる)
・シンメトリー(左右対称の構図)
・遠近法の消失点(画面内の線が向かう先に注目が集まりやすいので、主人公をそこに配置する良いです。画面の中央でなくてもできます)
・同ポジだからテーブルに当たらないように気をつけて (何の話かわかりますか?最後の晩餐を再現するために、まわりの3人が何度も出演していますよね。つまりカメラの位置を固定して(同ポジ)、人の位置を変えて何度も撮影してあとから合成しているわけですが、このとき食器がずれたりすると合成がやりにくくなるという現場ジョーク(笑)3人の後ろにグリーンバックを立てて合成しやすくしてます)
・スタティックな構図(縦や横の線で構成された構図。静的の意味。落ち着いた印象になる)
・ダイナミックな構図(斜めから撮影した構図。スピード感や躍動感がでる)
・ダッチアングル(カメラを傾けて、水平にしないアングル。普段見ないアングルなので注意を引ける。恐怖や不安の印象もでる。カッコイイので多用しすぎないように注意がいります)
・フレーミング(画面の中に窓などの枠を入れて、観客がその中に注目させるテクニック)
・リーディングスペース(人物の前にあけたスペース。基本的にリーディングスペースをつくると安定した構図になる。2人が一緒にいるシーンでは位置関係がわかりやすくする。リズは画面左を向いて左側にスペースがあるのでその先に(画面左の外に)ジェームスがいるだろうとわかる。余談ですがドラマ「TRICK」ではリーディングスペースが極端にないアングルが多く、違和感を持たせる演出をしていました)
・3分割法(画面を縦横に3分割し、交わる点に見せたいものを持ってくる。絵画でもよくある基本テクニックで、安定して見やすい)
おわりに
現在エピソード5までなので連載はここまで。
こういう専門用語の解説もしたいと前々から思っていたのですが、この動画がとても良かったので便乗して僕の解説を追記する記事にしてしまいした。
黒石さんありがとうございました!!