工作機械の会社DMG MORIのCMを僕(竹内泰人)が監督してきましたので紹介します!
DMG MORIは機械のギアなど部品を作っている会社で、DMGMORIの部品はあらゆるところ(映像中にあった車やショベルカーなどのギアや飛行機のエンジン、ペットボトルの鋳型など)で使われていて人々の生活に関わっているんですよということを表現するために、ゾートロープを使った映像を作りました。
メイキング
ゾートロープ
ゾートロープはスリットが入った筒の内側に絵が何枚も配置されていて、筒を回転させながらスリットから中をのぞくと絵が動いて見えるという装置です。「回転のぞき絵」と訳されますがそこから色々な発展をしています。回転するスリットがシャッターの役目をしているのですが、絵が描かれた円盤を回転させてストロボ発光の下で見るバージョンもありますし、シャッタースピードを調整したムービーカメラで撮影をしてもアニメーションに見えます。
今回はゾートロープ装置を1マス分ずつ回転させながらカメラワークをコマ撮りでするというやり方で映像にしました。スタジオビンゴさんにモーションコントロールカメラをお願いしました。ゆっくりとしたカメラワークで、ドリーズームしたりピン送りをしたり、立体感がでるようにしてみました。
造形
ゾートロープの造形はパンタグラフさんです。車、ショベルカー、飛行機、ISS、歯車を作っている工作機械やペットボトルの鋳型、Tシャツ製造機など大量の美術の制作とそれぞれのアニメーションの設計をしていただきました。こんなにたくさんのモチーフが動くゾートロープって中々ないと思います。車やショベルカーなど無機質な機械の動きが多いですが、そのなかでモグラがいたり魔法のようにTシャツが出来たりとユーモアのある動きも素敵です。
ゾートロープの1周のコマ数は造形物の大きさなどを考えて1周16コマにしました。そうすると全てのモチーフのアニメーションを共通の16コマで設計しないといけないのでそれが大変でした。
最終的に出来あがった造形物のクオリティが本当によくて、カメラでのぞきながら「どこから見ても絵になるなー」ってスタッフたちと言い合ってました。パンタグラフさんありがとうございました!
撮影が終わったゾートロープはイベントで展示されました。
スタッフ
監督:竹内 泰人
ゾートロープ造形:パンタグラフ
カメラマン:長坂 正文
モーションコントロールカメラ:スタジオビンゴ
照明:小林 宏至
メイキング映像監督:竹山 尚希
制作会社:PICS