コマ撮りのつくり方 2016年11月5日

コマ撮り撮影の様子(小さい現場)

プロのコマ撮りの現場は、スタジオも機材も大きくて本格的。
そういう環境じゃないとコマ撮りは撮れないの?
そんなことはありません。作品の規模にもよりますが、個人の部屋のようなわずかなスペースでもコマ撮りはできるんです。

個人制作、または限られたスペースや予算内で撮る撮影現場のイメージ。
(イラスト:阿部靖子)

大きい現場の様子はこちら

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1:照明

アイランプがよく使われる。理由は、蛍光灯などと違いフリッカーが起きないためと、比較的手に入りやすいため。大型電気店などで購入できる。すごく熱くなるから夏場は大変!

※最近は安価で高性能なLEDライトが手に入りやすくなり、アイランプが主流ではなくなりつつあります。(2022年9月追加)

2:レフ板

光を反射させてセット全体に光をまわすために、ここではカポック(発泡スチロールの板)を吊ってそこに光をあてている。天井が白ければ、天井に光をあてても似た効果が出せる。

3:遮光

窓は遮光カーテンや暗幕でしっかり遮光!

4:カメラ

CanonかNiconの一眼レフカメラか、マニュアル設定ができるコンパクトデジカメでもいい。
個人制作ならiPadやスマートフォンなどで、コマ撮り用のアプリを使って撮ることもできる。

※最近はドラゴンフレームの対応機種が増えて、SONYなどのカメラでも撮影できます。ドラゴンの公式サイトから確認できます。(2022年追記)

5:突きだし

ボールや人形を支えている。カラ舞台を撮っておいて、あとで合成で消す。

6:かきわり

背景はかきわり。ここではセットペーパーを垂らしている。
セットペーパーはたるんだりなびいたりしないようクリップ等で固定しよう。

7:アニメーター

一人で撮影するときはアニメーターが直接PCを操作する。

8:机

机はゆれないしっかりしたものを選ぶ。

9:ガムテープ

机や三脚がずれないようにガムテープで固定しよう。

10:コード

うっかりコードを足にひっかけると大変なことになる。床にテープで止めておこう。

11:床

人の重さで床が沈んでしまい、カメラやセットが動いてしまうことがあるので、カーペットや畳は向かない。フローリングでも人が乗ると沈んでしまうことはよくある。

12:音楽

一人 or 少人数なら好きな音楽をかけられる。


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アニメーター・セット/人形造形
コマ撮りアニメーターをやっています。動かすのが好き。
セットや小道具、人形も作ります。
ドラゴンについての解説を書いてますが、まだわからないことも多いので
こういう使い方もあるよ!等あったら、ぜひメールください。
お仕事はこちらから→ yasuko.a.85@gmail.com
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