シヤチハタの「世界初!“印影のみ”でつくったスタンプムービー」の第三弾です。
今回の主人公は女子中学生の渡辺さんです。
『14歳への“重要”』
主人公たちの声優は実際に中学生の役者さんにお願いしました。リアルな演技になっているんじゃないでしょうか!
第一弾『50歳の不合格』
前作を見てない方はこちらもどうぞ。
第二弾『15年ぶりの”御見舞”』
第一弾と第二弾のメイキングはこちらの記事から。
第三弾のメイキング
紙の置き換えアニメ
手法としては、あらかじめスタンプを捺印した紙をどんどん置き換えていく置き換えアニメです。今回は捺印された紙を約250枚用意しました。置き換える時に1mmでもずれると動きがおかしくなってしまうというシビアな撮影でした。
捺印の回数も大変なものです。ソフトボールのシーンだけでも25人×150枚の紙なので3750回は捺印してて、1つでもミスったらその紙は最初からやり直しというシビアな美術制作!スタッフのみなさま、ありがとうございました。(捺印したのは制作会社の方たち)
具体的な方法については第一弾の記事をご覧ください。
球場
球場のフェンスはボール紙をレーザーカッターで切って組み立てました。左右のフェンスはブルタックで角度調整しました。
用具倉庫とフェンス
こちらのフェンスもレーザーカッターで作っています。ここで問題がありました。フェンスの網目の形が影になった時に縦に伸びるのです(当たり前ですが)。伸びた影だけが見えると、まるでフェンスそのものが縦長になっている印象になってしまいました。なのでフェンスは横にのばした形で制作し、影にしたときにちょうど良い形に見えるようにしました。
バス
バスが走るシーンは、模型の木と電柱をさした土台をメモリにそって動かしています(定規柄のマスキングテープを使ってます)。加速や減速はテスト撮影を繰り返してから本番撮影をしました。
おわりに
この手法で3作品目になりますが、毎回悩みつつも楽しんで作っています。このシリーズはスタンプの印影だけで人の動きがどう表現できるか、影だけでどういう舞台がつくれるのかが大きなテーマです。(もちろんストーリーや主人公たちの心の動きも大切です。)スタッフ全員でアイデアを出し合います。前と同じ演出はしたくないので、3作品目となるとやれることが減っているという制約がありつつも、演出も手法も色々と出てきました。今回はソフトボールの試合とバスが目玉シーンでしたね。
新しいアイデアは「影が上手くいくのか」が重要になるので美術の準備段階でライティングテストを何度もします。上手くいかないことも多くて大変でした。今回は用具倉庫のフェンスとバスの影の出し方が特に難しかったです。影を作るためのつい立てがL字なので、どちらの面からもねらった影の形になるように調整するのが大変でした。カメラマンの佐野さんが頑張ってくれました。毎回、面倒な照明ありがとうございます。
キャスト
渡辺:松本萌花
佐野:南雄太
矢野:松本みなみ
石井:坪井希未風
バス運転手:梅村晃一
スタッフ
監督 & アニメーター:竹内泰人
カメラマン & 照明:佐野 克典(CLOVER)
制作:C3Flim(名古屋支社) 美術も毎回C3Filmのスタッフさんが作ってます!
代理店:電通(中部支社)
リンク
エックススタンパーの特設サイト
商品開発の秘密など紹介されています。