コマ撮りのつくり方 2016年5月25日

つくり方:フレームレートとは

フレームレートって?

1秒の映像が何枚の画像から構成されているかをフレームレートといいます。
単位はfps(frames per second)。
フレームはコマ・画像のことですね。

テレビなどは30fpsで、1秒間に30のフレームを表示します。
(放送に関して細かくいうと29.97fpsになるんですが)
映画は24fpsで、フィルムのコマが24つで1秒の映像ができています。
映像を作る時にfpsをどうするかを決める必要があります。
テレビ放送をするときは規格なので守らないといけないですが、
YouTubeなどのwebにアップするデータはどんなfpsでも大丈夫です。

コマ撮りの場合、何コマで1秒分の映像になるのかは大事な問題です。
フレームレートについて簡単に説明していきましょう。

フレームレートを変更すると

fps_01

何かのアクションを10コマで撮影して、10fpsで再生すると1秒分の映像になりますが、5fpsで再生すると2秒分の映像になるのでゆっくりとした動きとなります。

あらかじめフレームレートを決めて「ここのアクションは何秒でするので何コマを撮影する」という計画を立ててもいいですし、撮影しおわってから再生してみて、動きが早いと思ったらフレームレートを下げたり、遅いと思ったらフレームレートをあげるという編集もできます。

フルアニメーションとリミテッドアニメーション

30fpsや24fpsなどコマを最大限に使うアニメーションを「フルアニメーション」と呼び、それに対してコマ数が少ないものを「リミテッドアニメーション」と呼びます。
1秒間に表示させるコマが多いほどなめらかな動きになりますが、その分撮影する枚数が増えるので、時間がかかります。逆にコマの数が少ないとカクカクして見えますが、それもコマ撮りらしさと言えるでしょう。好きなfpsを見つけてください。

何コマ打ち

fps_02
コマ撮りの現場では「2コマ打ち」「3コマ打ち」という言葉が出てきます。
アニメートの中の1つのポーズを連続で2コマや3コマ撮影する(同じコマを作る)やり方で、映像自体のフレームレートを変えずに、アニメーションのポーズの数を少なく動きをつける方法です。
24fpsに対して2コマ打ちだと12fpsと同じことになり、3コマ打ちだと8fpsと同じことになります。

編集で1コマの表示時間を長くすればよいわけですが、仕事などで監督や映像編集マンがコマ撮りに慣れていない場合や、普通の映像とコマ撮り映像がまざるときなどは全体のfpsを30や24などに統一する方が都合がよいので、2コマ打ちなどの撮影をすることがあります。

お仕事のときは監督や編集マンとフレームレートをいくつにするか、カットによって変えるのか、基本のフレームレートを決めるのかなどよく話し合う必要があります。

ちなみに24fpsは2,3,4,6,8など割れる数が多いのでアニメーションでよく使われる数字です。
また24fpsは30fpsに対して1秒あたりの撮影する回数が6コマ分少ないですし、編集作業も少なくて成立するので、効率的という利点もあります。


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「コマ撮り大好きコマドリスト」を名乗って活動中。
コマ撮り映像作家、CM監督、アニメーター。本人が監督するだけでなく、他の監督の企画にコマ撮りアドバイザーとして参加することも。

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