8月11日に「コマ撮りって何?展」のトークイベント「コマ撮りサミットトーク」をしてきました。
8名もの作家や監督やプロデューサーがトークするイベントでした。僕は『ロボット パルタ』の保田 克史さん、デザインあの『解散!』の岡崎智弘さん、それぞれと対談(クロストークって言うの?)
雨だったんですが、お客さんもたくさん来てくださってありがとうございました。愛知から来た人も!
どちらもとっても楽しいトークでした。そのトーク内容の備忘録と、ぼくが言い損ねたことがあったので補足をここに書こうかなと。
『ロボットパルタ』の保田 克史さん

保田さんと言えば、NHKプチプチ・アニメの『ロボット パルタ』。ぼくも子供のころ見てました。
なので最初は「パルタのキャラクターづくりやストーリーはどうやっているんですか?」を聞きました。
保田監督の話
・パルタのデザイン。子供向けのキャラクターは丸いものが多いので、あえてパルタは四角いデザインに。並んだときに差別化できる。
・ストーリー作りは苦手だった。映画を見て「ストーリーのはじまり方」「終わり方」をメモ。メモがたまって、オチのパターンなどが見えてきた。それをパルタに応用している。
・新作『MOLTING』には目がないキャラクターがいたり、生き物らしさが少ない。人形は怖いものなので、あまり命を宿したくないと思っている。
という話が聞けました。
それを聞いて僕の話
映画のメモ
僕も映画を見た時はメモを残すのですが「はじまり方」「終わり方」という視点ではメモしてなかったので目から鱗。僕もこれからそういうメモしよう。
僕が書いてるメモはだいたい「ここの演出はこうしたほうがいいのでは?」みたいな自分勝手なダメ出しが多いです。ブログFrame by Frameではそのメモをもとに映画のことを書いてます。
アニミズムについて
そして、「命をあまり宿したくない」という話にとても共感!実はぼくはキャラクターづくりが苦手で、たとえば「オオカミとブタ」「ウシウシウキウキ」「黄色いネコと不思議なカバン」など動物キャラが多いのですが、それは「この動物だったらこんな感じの性格かな」というのがふわっと分かるからなんです。
でも、それより詳しい性格の設定は考えられず、だから目をつけてないデザインになりがち。僕の動物の目がないのが多いのです。何を考えているのかわからないし、リアクションとかもほぼない。
これは「命をあまり宿したくない」に通じるのですが、イベントの時に言い損ねたなと思ったことがあります。それは、
「アニミズム」はめちゃくちゃ信じている!ということです。
物に命がやどるアニミズム。これを僕は割と信じているというか普段から勝手に感じていて、たとえばコップとか落とした時「ごめん!」って言っちゃうんです。コップに対して申し訳ないって感じるんです。
だからなのかわかりませんが、コップをコマ撮りするときも、目をつけようって思わない。目や口がなくても十分に生きてる気がするのです。でも、作品によってはわかりやすさを優先して目をつけることもある。
アニミズムを信じているってことをいいそこねたな、と思って書きました。
岡崎智弘さんとの対談
・岡崎さんもコマ撮りで命を宿したいとは思っていない。
・岡崎さんは子供の頃に虫が好きだった。虫は何を考えているかわからないけど、動いているのがとても興味があり、それが自分のコマ撮りに通じているのかも。
・コマ撮りしたときに違うものがつながって見える現象が面白い(枝豆と緑の綿、イチゴと赤い針金など)
・Matchesのシリーズは見ている人は飽きていると思うが、自分は飽きていない。10年つづけるつもり。
・STUDYやMatchesのシリーズは自分にとって散歩のようなもので、作品だとは思っていない。作品未満のもの。竹内さんはそういうのはありますか?
「作品未満」について僕の考え
自分が作品未満だと思ったものは公開してないですね。人形の歩きだけ練習したやつとかパソコンに眠ってます。
僕はたぶん「そのときの条件でうまいこと作品にまとめること」が好きなんだと思います。いままでもそうでした。
人形がつくれない→空き缶をキャラにしよう。『賑やかな缶』
ストーリーがつくれない→へんな動きのショートコントにしよう。『白と黒の連続』
写真が伸びるコマ撮りにしたい→オオカミとブタの追いかけっこにして少しストーリーを足そう。『オオカミとブタ』
など、最初に思いついたアイデアだったり、自分ができないことについて、それをそのままに作品にする、ってことに興味があります。ストーリーをちょっと作ってオチをつけようとしたり。
ただ僕は数秒の作品も十分に作品と呼んでいいと思っています。でももしも僕がMatchesみたいな作品をつくるなら、
・数秒の短い尺
・ループ
・何個も作る
という条件をつかってもうすこし作品ぽくする方法を考えるかも。作品ぽくというのは、つまり見る人に親近感をわかせるとか、納得感を与えるとか、そういう意味。
うーん、例えば、もう少しキャラっぽい子をだして(人でも、石みたいな子でもいい)、ご飯をパクパク食べるとか、積み木をつむけど倒して元に戻るとか、繰り返しの動きを作るとか。あと朝起きてから夜寝るまでの行動をいくつも足したら、全体としてその主人公の1日の生活になってるとか?でも、これだと増え続ける作品にはならないですね。
いや、岡崎さんの作品はそういうストーリーとか意味がぜんぜん無いところに魅力があるわけで、動きとか、現象とか、錯覚とかね。10年完走したときにどんな景色になっているのか楽しみです。
イベントではもっといろんなことを深く聞けました。またこういうトークイベントがあるといいな。





