作品レビュー 2019年6月18日

Dolls Don’t Cry

不穏な人形アニメを紹介します。

20分となかなかのボリュームです。
最後、衝撃というかホラーのようなストーリー展開になります。(スプラッタとかではないです)

Dolls Don't Cry (2017) from Frederick Tremblay on Vimeo.

感想

いかがだったでしょうか。ストーリーが進むにつれて不穏な空気がでてくるわけですが、人形のデザインやカメラワークやライティングからして最初から僕はすごくホラーの空気を感じました。僕はホラーが好きでよく見るので、そういう空気というか演出にすごく敏感なところがあります。全然ホラーではない映像をみて「ホラーっぽい」って感じたりするので、この判断が他の人とあうかわかりません。

さて、ずっと前にこの作品の記事を書いたことがあります。その時はラストが僕にとって衝撃的すぎて、さらに本編がネットになくて読者に見せれなかったので、興奮気味にあらすじを全部書いてしまっていました。いま思えばあそこまで書かなくてよかった。(3ヶ月前にVimeoに公開されたようです)

ループする世界機構

なので今回はラストの解釈を書こうと思います。

人形アニメを作っていた男と女。(見てる途中まで、男性が女装趣味で一人二役やってる話かと思いました。昼夜で人格が入れ替わるとか。そうではなかったですね)

その男女が実は人形で、神のような手(アニメーターの手?)によって生かされている(動かされている)というオチ。

自分の人生が何かの映画だったり、自分が小説の主人公かも、という想像をしたことはあるでしょうか。自分よりも上位の存在によって自分の人生が作られているという想像。そういうストーリーの映画もありますね。

人形アニメの作家ならば、「自分は誰か(神)が作る人形アニメのキャラクターなのかも」という形になります。
この作品はその発想をさらに伸ばしています。重要なのは神の手のデザインが男女と同じような人形的デザインであること。普通に「アニメーターとキャラクター、人間と人形」の話にするならラストにでくる神の手は本当の人間が演技をします。

でもこの神の手も人形ということは、その存在もさらに上位のアニメーターによって動かされているかもしれないということ。入れ子式にループする世界を描いた話だと思うので、これはホラーというより世界の機構について考えたSF的な話だと思いました。そこがとても面白いと思ったのでした。


ABOUTこの記事をかいた人

竹内 泰人

「コマ撮り大好きコマドリスト」を名乗って活動中。コマ撮りの監督したり企画を考えたり、アニメーターをしています。CM制作会社キラメキにてマネージメントをお願いしています。お仕事の依頼はこちらまで
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