イベント情報 2018年1月14日

ストップモーション アニミズム(STOP MOTION ANIMISM)展

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東京芸術大学大学院映像研究科アニメーション専攻の修了生による展覧会のご紹介です。

参加予定作家

日本を代表するストップモーションアニメクリエイターのひとりであり、芸大アニメ専攻の教授でもある伊藤有壱さんを筆頭に、
コマドリルでもたびたび記事にしているアニメーション作家の秦俊子さん、当真一茂さん

そして、
お弁当をコマ撮りアニメにした「こにぎりくん」の宮沢真理さん
TwitterでとってもかわいいGIFアニメを発信している若井麻奈美さん
など、気になるお名前が並んでいます…♪

また、
武田浩平さん、小川育さんは卒業後それぞれコマ撮りの制作会社であるスタジオビンゴ、dwarfに所属されてコマ撮りの現場に携わられている方たち。芸大アニメーション専攻がいかにハイレベルか伺えますね。

アニメーションに興味があって進路に悩んでいる学生のみなさん。一見の価値あり、ですよ!

詳細情報

参加作家(予定):伊藤有壱、河野宏樹、河野亜季、秦俊子、宮沢真理、当真一茂、若井麻奈美、坂上直、武田浩平、小川育、Mandy Lam、他

会期:2018年3月4日(日)〜3月18日(日) 月曜休廊

時間:10:00〜19:00 最終日17:00まで
入場無料

  • 会場:FEI ART MUSEUM YOKOHAMA

〒221-0835
神奈川県横浜市神奈川区鶴屋町3-33-2
横浜鶴屋町ビル1F

公式HPはこちら
http://www.f-e-i.jp/exhibition/4201/

    
作品レビュー 2018年1月11日

Fly

fly
明けましておめでとうございます。泰人です。
去年の年末に公開され、コマ撮り作家としてはすごく気になるコマ撮りを紹介します。
group_inouのimaiさんの曲『Fly』のMVです。

imai/Fly feat.79,中村佳穂

おもちの動きの滑らかさもカメラワークもヤバイですよねー。言葉にならないとはこのことか、初見のときはずっと「ヤバイヤバイ」って言いながら見ました。2〜3度目はめっちゃ黙って見ました。

アクティブ系コマ撮りと呼びたいですが、もともとアクティブの言葉には「動きは雑でもいい!」というニュアンスが(僕の中で)あったので、こんなクオリティの高いアクティブコマ撮りは度肝を10個くらい抜かれた気分です。

あと、お餅がかわいい。このかわいさはお餅そのものが持つイメージだけでなく、このコマ撮りによって作られた動き(演技)と見た目の合わせ技なので、餅がかわいいと思えることがこの映像の良さだと思います。

技術面を横に置いたら、すごく楽しい作品です(4回目くらいにようやく純粋に楽しめました)。見ててワクワクする。動いていることが楽しいってアニメーションとして最高です。作ってるの楽しそうだなーって思いました。

お餅のまわりに粉が残っていくのもいいし、ゼリーの透けた色も綺麗だし、朝晩と光が変化していく様子もいいし、お餅の滑らかな動きと周りのコップたちの速い動きという時間のズレもかっこいいし、エビフライがでてきて「そのフライじゃない!」っていうのもいいし、ラスサビでお菓子の種類がわっと増えるとこ感動するし、揚げ餅から生八ツ橋(?)や菱餅に変形していくのって置き換えコマ撮りのすばらしい使い方だと思います。それよりも全体的にかっこいい。カメラワークの動きやカットのつなぎ方、お餅のフレームインフレームアウトでつないだり、ピントをぼかして繋いだり、どれもセンスがよい。

メイキング

作者の橋下麦さんがご自身のサイトでメイキングについて書かれています。カメラワークをどうされた作り方についても、考え方についても、しっかり書かれてますので、どうぞ。
http://baku89.com/making-of/fly

メイキングの文章を読んだ個人的感想

橋下麦さんの文章を読んでいたら頭の中が爆発してしまって、いつもより長文です。

カメラワーク

ソフトウェアを作ってしまっているとは驚き。カメラの動きを制御するプログラミングではなく、カメラの動きはあくまで手動で、その結果をプログラミングで監視して、動きの良し悪しは作者が決めて実行していく。これがなめらか且つ雑味のあるよい動きになっています。撮っている人に自由度があるのがとても良い。この発想はすばらしい。

ドラゴンフレームと同時にカメラワークのソフトを使っている様子。

僕が『オオカミとブタ』を作った時は人力で三脚を動かしましたし、それ以降も何度か人力カメラワークはやったことがありますが、やはり滑らかさには限界があります。荒いコマ撮りならなんとかなりますが、全編15fpsは正直むりですね。だからソフトで動きを確認できるのはいいなと思います。プログラミングの勉強して自作しようかな。もしくは人力で滑らかなカメラワークができる職人をめざすか。

羊羹と糸、シズルの塩梅

おもちがでんぐり返しをしていくところ、三角形の黒い物体が気になっていたのですが、まさか羊羹だったとは…羊羹は自由に切れるから便利そう。

お餅が浮くシーン、編集で糸を一度消した画像を作り、透明度をいじって糸を微妙に見せているというのが驚きでした。映像を見たときに糸が見えているのは僕好みで楽しかったのですが、その見え方が絶妙だと思ったのです。

この糸に限らず、「実際はこうだけど、それを100%見せると嫌になる」ということがあります。広告だとシズルとして物の質感にこだわることが多いのですが、シズルを強調しすぎると生々しくなって嫌われることもあります。「シズルは欲しいけどありすぎるのは嫌」というわけで、バランスをとらないといけません。コマ撮りをやっている時も「紙のテクスチャは見えたいけど、見えすぎるのは嫌」みたいな注文もあります。無理言わないでくれ〜ってよくなります(笑)

でも橋本さんはそのバランスを取りにいっている。糸がほとんど見えない瞬間があるから本当にお餅が浮いているように見えるのが楽しいし、糸が見える瞬間があるから「どうやって浮いているんだろう?」という疑問をもたずにすむのと同時にコマ撮りの大変さをうかがい知ることができる。このバランスをとるためにCGを使いこなしている印象です。

人力レンダリングとアニメーションの生まれるところ

「人力レンダリング」という言葉いいですね、これから使わしてもらおう。

アニメーションをCGで作り、フレームごとに何かの素材に書き出して置き換えアニメにした作品はよく見るようになりました。そういう「CG→置き換えコマ撮り」というのはCGアニメを作る人たちからするとアナログに落とし込めることの魅力がありますよね。その延々と続く置き換え作業は技術も忍耐も必要なので、コマ撮りアニメーターが求められるシーンでもあります。そういう仕事をすると大変ありがたがられます。

ただ「CG→置き換えアニメ」の作品は、僕も大好きとは言えないタイプです。なぜかというと「アニメーションが生まれる場所がCG(プレビズ)の中」だからです。3DCGでアニメーションを作ってそれを3Dプリンタで出力して置き換えアニメを作ったとしたら、アニメーションが生まれたのは最初の3DCGの中です。それ以降の作業は“人力レンダリング”であり、そこではアニメーションが生まれる場所ではないことになってしまいがち。

コマ撮りの醍醐味の1つは「アニマ(魂)が宿る場所が手の中」という点です。人形を動かすという手先の動きでアニマが宿り、感動がうまれる。その楽しい瞬間を先にCGに奪われている。それが悲しいところです。置き換えアニメが作品として良くないという話ではないです。そして置き換えの瞬間にも動きや意味が生まれる作品もありますし、その場合は人力レンダリングではないので楽しい現場のはずです。ちなみに僕は人力レンダリングが全く苦ではないという特殊能力を持っています。延々と置き換えれます。現場が楽しいほうがよいですけど。

おわり

自分がめざすビジュアルを想定して、実現するためのツールを作って、実験も踏まえて実現していく橋本麦さんすごすぎです。自分の思考の言語化もすごいです。いつか会って話を聞いてみたい。

メイキングの文章の中に僕のコマコマだよりも引用されてびっくりしました。読んでもらえてありがたいです。

というか僕ももっと頑張らないといけないなと思いました。なんか興奮したし凹みました。

リンク

橋下麦さんのサイト
サイトデザインが白くて綺麗、オシャレ

橋下麦さんのtwitter

imaiさんのサイト

    
コマコマだより 2017年12月31日

年末のございさつ&威嚇のポーズ

こんにちは。
1年間記事を書いてきましたが、いかがだったでしょうか。
年末のご挨拶の回です。

2017年振り返り

オカダさんインタビュー

今年はオカダさんのインタビューが出来たことが一番よかったですね。これはサイトを始めた時からやりたいことだったので。ただ取材したのが2月で記事公開が12月という、だらだらな感じになってしまいました。すいません。3時間くらいしゃべってもらっちゃったのでテープ起こし大変でした。取材したい人は当然他にもいるので来年もまた取材したいです。けど、がんばっても1人か2人なのかな。がんばろう。

友人の作品

作品レビューで友人のコマ撮り作品をちょいちょい紹介してるんですが、前から知っている友人なのでその作品も古いのが多いですね。新しいとか古いとか関係なく紹介しようと思ってます。みんなに知ってもらいたい作品も作家もまだまだたくさんあります。はやく全員記事にしたいな。

ながしまたいがくん

コマコマ隊メンバーとして名前だけすっとあった、たいがくんが今年からフリーランスとして働き始めまして、僕のアニアシ(アニメーターアシスタント)だったり、美術だったりを手伝ってもらってます。それで彼にも記事を書いてもらうようになりました。記事を書く人が増えればいろんな作品を紹介したり、いろんな視点の記事ができるからよいなと思ってます。僕が紹介するアクティブ系とかに偏りがちですし。来年はさらにメンバーを増やす予定です。いまその準備中。お楽しみに。

『わたし、ごはん』追記

お知らせなんですが、以前にアップしてた米コマ撮りミュージックビデオ『わたし、ごはん』の記事にメイキングについて追記をしましたので、まだ読んでないかたは是非ご覧ください。

海洋堂ホビー館

さてさて、ちょっと関係ないような今年の思い出を。
夏に海洋堂ホビー館に行ってきました。みなさん知ってますか?フィギュアやガチャガチャで有名な海洋堂のミュージアムです。

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海洋堂ミュージアムのサイト

高知県の山奥にある廃校の小学校を改築してできていて、海洋堂の歴史がわかったり、歴代の食玩の展示とか、あと映画ジュラシックパークで使われた恐竜(1作目の劇中で倒れてたトリケラトプスとか、T-REXの脚とか)が展示されてます。ジュラシックパークのT-REXは制作に海洋堂が関わっているらしいです。すごい。
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山奥なんで行くの大変です。“わざわざおいでよ、ヘンピなミュージアム”って看板に書いてありました(笑)

カッパ館

その近くに海洋堂カッパ館というのもあります。
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カッパ館のサイト

海洋堂がカッパをテーマにしたコンテスト「カッパ造形大賞」というのをやっていて、世界中から応募があって、当然ですが全員がカッパをテーマに人形を作っていて、木彫や金属彫刻やいわゆるフィギュアっぽいものと素材も色々あるし、デザインも色々でかわいいのもリアルなのもいるし、形も普通のカッパだけじゃなくてエイリアンっぽいのとか女子高生のカッパもいたりとか。そういうコンテストを過去4回やっていて、歴代の優秀作品たちが展示されていて、その数は1300を超えているという!カッパだけで1300体って、情熱というより狂気ですよ!

それを見たくて行ってきました。おもしろかったです。所狭しとカッパがいて、どれも造形技術としてすごいレベルが高くて。カッパ熱に当てられる感じ。当てられた結果、写真撮影OKだったのに写真を撮るのを忘れました。

コアリクイの威嚇のポーズ

それで、海洋堂ミュージアムのガチャガチャコーナーで珍獣のガチャがあったのでやってみたら、一発でコアリクイが出ました!

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やった!コマ吉と一緒!
さすが海洋堂、リアルですねー。コアリクイの模様ってセクシーなレオタードって感じでおもしろい。
威嚇のポーズをしてますね。知らない人もいるかもですが、コアリクイの威嚇のポーズはとても可愛いんですよ。ご覧下さい。

ちっちゃいのに、めっちゃ一生懸命威嚇してて可愛い。
このポーズが好きだったので、コマ吉たちにもやってもらいました。

170129ikaku

ののちゃんありがとう!

さてさてそれを印刷して切りまして・・・
iphone_1

透明なスマホケースを買ってきまして・・・
iphone_2

スマホをコマドリル仕様にしてみました!
iphone_3

タンクと目安棒もいるよ!僕の毒牛乳マークもつけてます。ごめんなさいね、これを見せびらかしたかっただけです。撮影現場で黒いスマホだと他人とかぶるので、自分のだって目立たせる目的もなきにしもあらず。

ではでは、今年1年ありがとうございました。来年もコマドリルを宜しくお願いしますー。

泰人